年老いた両親のこと

昨日、母から電話がありまして。 「元気でやってる?」って言うんです。 確かに最近、私もちょっと体調を崩しがちではあるんですけど、 90歳の母に気遣われるって、なんだか不思議な気持ちになります。 ありがたいような、ちょっと情けないような…そんな感じですね。
そういえば去年の10月、母と、当時88歳になる父を連れて、姉と4人で奈良に行ってきたんです。 「最後の家族旅行になるかもしれないね」なんて言いながら。

なんと、父はあの長谷寺の階段を登りきったんです。
長谷寺は、奈良県桜井市にあるお寺で、四季折々の花でも知られていますが、 本堂まで続く399段の登廊(のぼりろう)という長い階段が有名なんです。 屋根付きの木の階段をずっと上がっていくんですが、なかなかの距離で足腰にきます。
その階段を、88歳の父が休み休みとはいえ、最後まで自分の足で登ったのを見て、 正直、びっくりしました。
ちなみに私と言えば、母と一緒に、お寺さんが用意してくれた車で上まで連れて行ってもらいました。
長谷寺は、前もって連絡をしておくと、上までの送迎車を用意してくれます。 もしかしたら、当日その場でもお願いすれば対応してくれるかもしれません。 私たちは事前にお願いしておいたので、スムーズに案内してもらえました。

年寄りに合わせた、のんびりとした3泊の旅行だったんですが、行ってみると奈良のお寺って思いのほか階段が多くて。 バリアフリーなんてまるで考慮されてない場所がほとんどでした。
実は、旅行先を奈良にしたのは母の希望があって。 「奈良公園の鹿に、餌をあげたい」って言うんです。 その一言がきっかけでした。
奈良公園って、大仏のイメージ通りというか、とにかく広くてでかいんですよね。 正直、90になる年寄りを連れていくにはどうなんだろう…って思いながら向かったんですが、 ふたりとも、なんと普通に1万歩の散策をこなしてしまいました。

そんな元気な2人を見ていると、「介護なんてまだまだ先かな」なんて思っていたんですが、 昨日の電話の途中で、母が「最近ちょっと、歩くのがしんどいのよね」と言い出しまして… そうだよね、90なんだもんね、って。 こんなノンビリしてる私、ちょっと危機感が遅いなって思いました。
ああ〜、介護っていう現実が、足音もなく近づいてきてるんだなって感じます。 お金のこともそうだけど、姉や両親とちゃんと話す時間、早めに持たなきゃダメですね。
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